HOME 書籍・DVD 月刊 医道の日本 月刊 医道の日本 2018年12月号
巻頭企画
灸愛 灸の臨床・灸の研究
近年は台座灸が一般に普及し、
「灸」が広く認識されていると感じるかもしれない。
しかし、鍼灸界では「学校で艾を捻ることを教えていないらしい」
「艾を捻ることができない鍼灸師が増えた」
「煙を敬遠して臨床で灸を使わなくなった」といった声が聞こえる。
灸の研究においては、原志免太郎氏の功績がよく引かれるが、
その後目立った報告は多くないように見える。
実際に、日本における灸研究の文献数は減り続けている。
そんな現状をご存じだろうか。
今号では灸の未来をもっと明るいものにすべく、
臨床と研究の両面から「灸愛」を深めたい。
巻頭企画ではまず、中国の灸に関する新しい動きを報告してもらう。
そして、透熱灸による押灸、ネパール棒灸を愛用する治療院など
編集部が取材し、各治療院から症例を寄稿してもらった。
灸どころ愛媛からは「重松の灸」の臨床と症例を提示してもらった。
特集では、日本の灸研究の歴史と背景、煙の研究、
モグサとヨモギの品種改良、基礎研究・臨床研究の進捗を取り上げる。
灸を愛する読者、これから灸を愛用したい読者、
まだ本当の灸のよさを知らない読者に、本企画をご愛読いただきたい。
目次
ポートレート/吉田友一
生薬とからだをつなぐ(84)/鈴木達彦
医療連携の現場から(5)/三重大学・鈴鹿医療科学大学合同 「地域総活躍社会のための慢性疼痛医療者育成事業」
誌上で鑑別トレーニング 外傷整復道場(84)/西沢正樹
ある鍼灸師のがん闘病日記(31)/江川雅人
古くて新しいカッピング療法 /ダニエル・キーオン
巻頭企画 灸愛 灸の臨床・灸の研究
現地ルポ 中国における灸に関する新しい動き/形井秀一
灸の臨床テクニックと症例
(1)透熱灸による「押灸」/鈴木幸次郎
(2)ネパール棒灸+ビワの葉/五味哲也
(3)肝臓の治療を本治とする「重松の灸」/重松寛人
(4)胃の症状に用いる中脘の灸/高野美加
特集 灸研究の現状と課題
形井秀一 松本毅 谷口博志 冨田賢一
学会・イベントレポート
第22回日本統合医療学会
第70回日本良導絡自律神経学会学術大会
第17回東洋療法推進大会 in 鹿児島
第14回日本鍼灸師会全国大会 in 沖縄
第48回現代医療鍼灸臨床研究会
業界ニュース
経穴の主治を生かせる 池田政一の臨床(19)/池田政一
古典から鍼灸師の仕事を見直す(11)/宮川浩也
鍼によるDLPFC賦活治療(6)/松本岐子
解剖生理に基づいた深層筋への鍼治療(2)/中野保
【新連載】続・あはき臨床 私の学び方 伝え方(1)/笹倉淳子
マンガで身につく! 治療家のための医療面接(22)/奈良雅之
人を送り出す治療院(2)/山内誠一郎
鍼灸徒然草─ふと臨床編─(6)/首藤傳明
背髄神経後枝皮枝に由来すると思われる頚肩部痛への刺鍼法とその適応について/吉村英
「あん摩マッサージ指圧、はり、きゅう」の名称に関する考察 後編/上中三二・藤井亮輔
医接連携により早期に疼痛緩和に至った外側椎間板ヘルニアの1例/奥山陽太ほか
鍼灸ワールドコラム(91)/建部陽嗣・樋川正仁
臨床に活かす古典(79)/篠原孝市
世界メディアが伝える「鍼灸」最新動向(139)/中田健吾
短歌欄入選(236)/大河原惇行
『医道の日本』総目次2018年77巻
医療記事キャッチアップ
今月の読者の広場
編集後記
商品説明
■巻頭企画灸愛 灸の臨床・灸の研究
■特集
灸研究の現状と課題
ISBN 978-4-7529-8073-5