HOME 書籍・DVD 症状から治療点がすぐわかる!トリガーポイントマップ
主な内容
第1章 こんな痛みにも、トリガーポイント治療
第2章 実際の治療について
第3章 治療編 ページ構成とその見方
頭部・顔面部の痛み
頚部・胸部・背部の痛み
上肢の痛み
腰部・腹部の痛み
大腿部の痛み
下腿・足の痛み
読者の声
著者インタビュー

『はじめてのトリガーポイント鍼治療』(単行本・DVD)でおなじみの伊藤和憲先生。トリガーポイント治療を「難しそう」「治療すべき筋を探せる自信がない」と敬遠している方でも即臨床で活用できるよう、「さらにやさしい」トリガーポイント治療の本を生み出しました。理論の勉強は、後回しでも大丈夫。患者さんのセルフケアにも役立てていただける内容です。
――トリガーポイント治療の本はほかにも出ていますが、それらの本とこの本の一番の違いは何ですか?
伊藤 今までの本は、検査を行うことでトリガーポイントを探す本が中心でしたが、本書はさらにトリガーポイントを臨床で活用していただけるよう、普段遭遇する症状(痛みの部位)から治療すべき筋肉(治療点)がわかるようにまとめ直したものです。
検査を行ってトリガーポイントを探す通常の方法に比べると、トリガーポイントを検出する精度はやや劣りますが、トリガーポイントを臨床ですぐに活用したい先生方には非常に役に立つ構成になっていると思います。
――深層の筋肉を治療する場合は、その上にある浅層の筋肉を軽く揉捏して緩めてから、とありますね。深層の筋肉を治療する場合、他にアドバイスはありますか?
伊藤 深層にある筋肉からトリガーポイントを探すには、表層の筋肉を通じてしか探すことができないので、まずは表層にある筋肉を緩めることが大切です。その上で、筋肉から治療ポイントを探しますが、硬結を探すのは難しいので、一番圧痛が強い部分を探して治療しましょう。
なお、深部の筋肉をアプローチする際には、手技による治療よりも鍼による治療の方が深部に到達しやすいので、より効果的です。鍼灸師の方にも、ぜひ活用していただきたいです。
――胸鎖乳突筋や僧帽筋などのトリガーポイントはわかりやすいので、患者さんが自分で押圧したり、家族に押してもらったりできそうですね。患者さんが自分で押圧する際の注意点を教えてください
伊藤筋肉の痛みの治療では、治療院での治療はもちろんのこと、家でのセルフケアが重要です。特に、治療効果を継続させるためには、家でも定期的に筋肉を押してもらったりすることが大切なので、患者さんに治療点を教えてあげて、できる範囲で家でやっていただいたほうがいいですね。
セルフケアの際の注意点としては、治療院で行う場合と同じように温かいところで、心地よい程度に、3〜5秒程度押すようにしてください。決して痛みを感じるほど押してはいけません。また、つい何度も押したくなりますが、回数は多くて5回程度にしてください。部位によってはやや抑えめに、例えば頚部などの敏感な部位を押すときは、他の部位よりも刺激を軽めにするように心がけていただければと思います。
――この本を、特にどんな方におすすめしたいですか?
伊藤 トリガーポイント治療に対して「難しそう」と思っていた先生方に、気負わず実際に試しててもらえるようにと思って作った本です。新しい治療法を身につけたい先生や、様々な治療を行って治療に難渋している先生方など、トリガーポイントをまだ使用したことがない初心者の先生方に、ぜひ試してみてほしいです。
また、トリガーポイント治療をすでに臨床で行っている先生も、ベッドサイドに置くことで、治療点について迷ったときに簡単に見直すことができると思います。幅広い先生方に、活用していただければ、うれしいです。

●著者:伊藤和憲(いとう・かずのり)
1972年 千葉生まれ
1997年 明治鍼灸大学(現:明治国際医療大学)鍼灸学部卒業
2002年 明治鍼灸大学大学院(現:明治国際医療大学大学院)博士課程修了
2002〜2006年 明治鍼灸大学鍼灸学部臨床鍼灸学教室助手
2006〜2008年 明治鍼灸大学鍼灸学部臨床鍼灸学教室教、大阪大学医学部生体機能補完医学講座 特任研究員
2008〜2009年 カナダ・トロント大学(BJ Seslle教授)Research Fellow
2009〜2011年 明治国際医療大学鍼灸学部臨床鍼灸学教室講師
2011年〜 明治国際医療大学鍼灸学部臨床鍼灸学講座准教授、大阪大学医学部生体機能補完医学講座特任研究員
2012年〜 厚生労働省科学研究費補助金 地域医療基盤開発研究事業「慢性疼痛患者に対する統合医療的セルフケアプログラムの構築」研究代表
ページサンプル
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商品説明
筋肉の損傷から派生する痛みの症状は、肩こりや腰痛はもちろん、頭痛や歯痛など、実にさまざま。本書では、身体全体の44部位の痛みについて、その原因になっている可能性のある筋肉をあげ、治療すべきトリガーポイント(TP)の位置が一目でわかるようになっています。痛み以外にも症状があれば、「原因筋」の候補数をさらに絞り込むことができます。シンプルな手技「TP圧迫」や、「鍼治療」をする際の刺鍼の方向や深さについて、各筋肉ごとにコンパクトにまとめているので、臨床ですぐ試せます。「TPの理論が、まだよくわからない」「他の本を読んだが、TPの探し方が難しかった」という方は、ぜひ本書の図をもとにTP治療をスタートしてみてください!
ISBN:978-4-7529-3101-0
著:伊藤和憲
仕様:A5判 214頁
発行年月:2013/12/20